2011年01月03日

トロン







※ネタバレを含む場合があります。

この映画は1982年に公開されたSF映画で、続編が公開されたこともあり久しぶりに観賞することにしました。

何と言いますか、30年前のまだCGと言えばワイヤーフレームのイメージが強かった時代に、コンピュータの中の世界を、特に当時のコンピュータゲームをそのまま具象化するという方向性で徹底的に具象化し、その世界の中に入っていくという、当時としては非常に斬新なコンセプトで作られた映画です。

見どころと言えば、やはりコンピュータ内を表現した特異な世界観でしょう。
当時のコンピュータゲームのような、黒を基調とした背景に輝度の高いキャラや、垂直を組み合わせて作られた建造物など、徹底的に人工的な雰囲気を基調に構成された世界は、かなり特殊とはいえスタイリッシュなことは間違いなく、一見の価値はあるとは言えるでしょう。
擬人化され、それぞれの意思を持って動くプログラムという概念も、今でこそどうということはないとはいえ、当時としてはかなり斬新なものではありました。
この映画で特徴的に使われているディスクを使ったバトルは、初期のゲームであるピンポンやその派生型を意識したものなのでしょうか。

もちろん色々がんばっているとはいえ、全てが当時のセンスです。
SFXの技術も今の目で見れば稚拙と言ってもいいようなものですので古臭いことは確かで、特に擬人化されたプログラムである人物のデザインは、見ていて恥ずかしいくらいのものではあります。

ストーリー的には、創造主=ユーザーに反乱を起こす傲慢な被造物=MCPを、創造主の化身であるケヴィンと、創造主の力を借りたトロンが手を組むことで倒すという、聖書か何かに出てくるような古典的ストーリーではあります。
が、そうであるが故にわかりやすい勧善懲悪ものとして見ることができるというものです。

総じて言えば、コンピュータの中の世界を描くという一発アイデアだけの映画です。
しかし、これが当時としては非常に斬新でスタイリッシュな映像を産む原動力になったこともまた確かで、後世の映画に与えた影響も小さくないものがあります。
大騒ぎするほど面白い映画というわけでもありませんが、SF映画好きを自認する者であれば、一度は見ておく価値はあるのではないでしょうか。

posted by lasta at 04:02 | Comment(0) | TrackBack(0) | た行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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