2010年06月02日

TRICK 劇場版


鑑賞映画館:DVD
鑑賞日時:4月30日
評価:A-

原題:TRICK 劇場版
製作:2002年 日本
監督:堤幸彦
出演:仲間由紀恵 阿部寛 生瀬勝久
山下真司 芳本美代子 伊武雅刀 野際陽子 

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※ネタバレを含む場合があります。

この映画は後に女優として飛躍する仲間由紀恵の出世作でもあるTVドラマ「TRICK」の劇場版第1作で、TVシリーズの特別編的な作りになっているのが特徴と言えます。

そういうわけで、TRICKを知っている人にとっては説明不要の映画です。
いつもどおりのコメディタッチと妙に濃いキャラクター達、よく考えるとかなり凄惨な事件が起きているにもかかわらずどこか平和なムードが漂うちょっとおかしな村。
ちりばめられたくだらない小ネタの数々。
そして「トリック」

全てがテレビドラマそのものです。
ですので、ドラマ版が好きな人なら安心して見ることができる作品に仕上がってますし、逆にドラマ版が肌に合わない人は見ても仕方がないという、ある意味非常にわかりやすいファン向け映画と言えるでしょう。

である以上ある程度見る人を選んでしまう作りになってしまうのは仕方のないところかもしれませんが、作る側が楽しんで作っている感すらあるこのシリーズの、かなり面白いエピソードを抜き出した代表作と言ってもいい作品でもあり、なかなか楽しめるものになっていると言えると思います。

ノリが独特なので、ダメな人には全くダメなんだろうなとは思いますが。

posted by lasta at 00:44 | Comment(0) | TrackBack(0) | た行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月22日

第9地区

第9地区 [DVD]

鑑賞映画館:TOHOシネマズ西宮OS スクリーン7
鑑賞日時:4月14日
評価:A-

原題:District 9
製作:2009年 南アフリカ、アメリカ
監督:ニール・ブロムカンプ
出演:シャールト・コプリー デヴィッド・ジェームズ ジェイソン・コープ ヴァネッサ・ハイウッド

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※ネタバレを含む場合があります。

SFは現実社会の様々な事象を、その特殊な世界に仮託して表現されてきた歴史があります。
中でも異星人は、多くの場合に自分たちに害をなす理解困難で異質な者として、あるいは時として互いの努力により相互理解や共闘が可能な者として、外人の暗喩として使われることが多いモチーフです。
そしてこの映画では、これがかなり露骨に描かれます。

何しろこの映画での宇宙人は難民です。
本来持っているはずの高い技術もろくに活かすことができず、人道とはほど遠い理由で隔離地域に生存を許されているだけのひ弱な存在です。
そしてその隔離された状況で、ただ生存するためだけに生き延びているような状態ですら周辺住民には嫌悪されているのです。

これは舞台が南アフリカ、ヨハネスブルクということもあって、明らかにアパルトヘイトの暗喩と言えるでしょう。
さらに言えば、特定の民族や宗教といったどうしても見る側の立場により異なった印象を与えがちのものを描いているのではなく、宇宙人という架空の、そして完全に理解不能の少数派を差別対象にすることで、あまり好ましくないとされながらも普遍的と言っていい排他性やレイシズムのような感情を描き出し、見る側にとって身近なところにある別の差別を想起させるという、見事な舞台装置になっているのです。
そして、本来は差別する側の人間だった主人公が突発的な理由で差別される側に立たされるという筋書きを見せることで、この状況の空しさを見せていくのです。

といってもこの映画はただの人権啓発映画ではありません。
むしろ、そういった人権運動すら嘲笑してしまうくらいに社会を冷めた眼で見つめた娯楽映画なのです。

というわけでかなりよくできたSF映画です。
あまり一般受けするような作りではないのは確かですが、一見の価値がある映画だとは言えるでしょう。

個人的には後半が普通のSFアクション風になってしまうのが少し残念で、最初のドキュメンタリータッチのまま最後まで架空のドキュメンタリー風に、全ての映像は監視カメラ等々で偶然撮られた絵を再編集したものという風でやってくれた方が良かったかな、とは思いましたが。

posted by lasta at 15:19 | Comment(0) | TrackBack(1) | た行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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