2009年07月18日

ノウイング

鑑賞映画館:TOHOシネマズ梅田 シアター10
鑑賞日時:7月18日
評価:B-

原題:Knowing
製作:2009年 アメリカ
監督:アレックス・プロヤス
出演:ニコラス・ケイジ ローズ・バーン チャンドラー・カンタベリー ララ・ロビンソン

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※ネタバレを含む場合があります。

50年前に書かれていた謎の数列。
これを読み解くとこの数十年に起きていた数々の事故の日時や場所、そして犠牲者数が列記されていた…

ということで始まるこの映画ですが、予告編を見ると飛行機の墜落シーンや地下鉄事故のシーンが大きく扱われ、パニック・ディザスターものの雰囲気が強いです。

確かに、これらのシーンはかなり良く撮れています。
飛行機墜落シーンは撮り方に粗も感じられますがそれがかえって現場の臨場感につながっていますし、地下鉄のシーンも非常に良く撮られています。

が、いわゆるパニックものとはかなり趣が違います。
人々の叡智で危機を乗り越えるカタルシスなどというものは全くなく、最初から最後まで必死の努力は無意味だと言わんばかりの描写が続きます。
映画を通して描かれる家族愛のようなものも、ほとんど無に帰すような形で終わってしまいます。
と言いますか、人々の努力とは関係なく、宇宙人に選ばれた少数の人間と一部の動物だけが宇宙船に乗せられて安住の地に旅立ち、他の人は全員死ぬという衝撃のエンディングです。

そもそも、なぜそれらのことが予言されていたかについてまともに解明されているわけではありません。
50年前に数列を書いた「少女」が、なぜそれを書いたのかということが明確にされているわけでもありませんし、なぜ未来のことがわかるのかについても明確にされているわけでもありません。
ついでに未来のできごとがわかったからと言って、それを変えることができるわけでもありません。
ただ、断片的な予定を見せられてるに過ぎないような状態です。
そして、彼女が住んでいた家に思わせぶりに貼ってあるのはエゼキエル書だったりします。

聖書の中でも宇宙船を描いたものとして一部で有名なこの書が大きく扱われているあたりで、この映画の基本構造がわかります。
つまり、聖書です。

最初に数列を残した少女は預言者ですし、ごく一部の人の選ばれた人だけが生き残り他は滅びるということは黙示録につながることです。
同様に、ごく一部の人間とごく一部の動物だけが「宇宙船」で生き残るということはノアの方舟につながりますし、たどり着いた先にある木は生命の木で、これはエデンの園のアダムとイブでしょうか。
当然のことですが、神…宇宙人の意思に人間が逆らえるわけもありませんし、自分たちの力で生き延びようとしたところで、そんな努力が虚しい結末にしかならないのは明らかです。

というわけで、この映画は、聖書に書かれている話を現代SFとしてアレンジして映像化したものだと言え、そしてそのことを優先させたことで映画としての面白さやストーリーの流れは二の次、三の次になってしまっていると言えるのです。

はっきり言って、こんなものを見て喜ぶ人がどれだけいるのでしょうか。
ガチガチのファンダメンタリストの方々を喜ばせるために作られたのでしょうか。
それとも彼らに、きみたちが信じているのはこういう酷い話だと教えてやるのが目的なのでしょうか。

どちらにしても微妙な話で、話の流れの中で発生する事故の場面の異様なまでの出来の良さが、かえってこの映画の扱いを難しくしてしまうという不思議なことになってしまっている感じです。

posted by lasta at 15:57 | Comment(0) | TrackBack(3) | な行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月25日

ナイト ミュージアム

ナイト ミュージアム [DVD]鑑賞映画館:DVD
鑑賞日時:6月24日
評価:A-

原題:Night at the Museum
製作:2006年 アメリカ
監督:ショーン・レヴィ
出演:ベン・スティラー ディック・ヴァン・ダイク カーラ・グギノ ロビン・ウィリアムズ

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※ネタバレを含む場合があります。

昼間たくさんの人が集まる施設も夜になると全く雰囲気が変わってしまうもので、もしかしたら何か変なことが起きているのではという想像は楽しいものです。
たとえば学校の音楽室の肖像画が動くとか理科室の標本が動くなどという怪談はそれこそ全国の小学校に伝わるようなものでしょう。
この映画は、展示されている様々なものが本当に動き出す博物館で警備員として夜を過ごすことになった男の驚愕の体験を描いた映画です。

…と言っても怪談じゃありません。
起きている怪現象の秘密を解明しようという映画でもなければ、その現象を止めるために何かをしようとする映画でもありません。
はっきり言ってドタバタコメディです。

ただそれだけの映画ではあるのですが、歴史上の色々な有名人たちがそれぞれの個性を発揮しながらのコメディは、見ていてなかなか面白いものがあります。
歴史と言ってももちろんアメリカの歴史ですので、セオドア・ルーズベルトやサカガウィアのようにアメリカの歴史の上では非常に重要でも日本ではあまり知られていない人が多いのですが、これはこれで構わないでしょう。
まぁ、細かいことを気にしたらおかしなところだらけなのは確かで、あんな大騒ぎを毎晩のようにやっていて他の人に気付かれないはずはないのですが、そういうことは気にするだけ無駄でしょう。

というわけで、子供にも安心して見せられるだけでなく、歴史に興味を持つきっかけにもなるのではという非常に良質な映画でした。

ナイトミュージアム
ナイトミュージアム2


posted by lasta at 14:51 | Comment(0) | TrackBack(0) | な行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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