2012年07月16日

メン・イン・ブラック3

鑑賞映画館:TOHOシネマズ梅田
シアター1
鑑賞日時:6月1日
評価:B+

原題:Men in Black III
製作:2012年 アメリカ
監督:バリー・ソネンフェルド
出演:
ウィル・スミス
トミー・リー・ジョーンズ
ジョシュ・ブローリン
エマ・トンプソン
ジェマイン・クレメント
マイケル・スタールバーグ

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※ネタバレを含む場合があります。

この映画は宇宙人が地球に潜伏していることを隠ぺいするための政府機関、あるいはそこの属する人たちである「メンインブラック」が暗躍しているという都市伝説をもとにしたSFアクションコメディーシリーズの最新作で、今回は時間を超えて過去に遡った凶悪犯により存在を消されてしまった相棒「K」を追って過去の世界に行くというストーリー展開です。

なるほどと思える出来ではあります。
人間を偽装して町中に当たり前のように潜伏している宇宙人という驚きは相変わらずありますし、大袈裟すぎるくらいに大袈裟なアクションシーンも相変わらず健在です。
特に今回の最大の目玉と言える過去の世界の再現はなかなかいいものがあり、過去のMIB本部やその時代のエージェントが持つレトロなガジェットはなかなか面白く、効果的な雰囲気づくりができていましたし、後半の戦闘の舞台となったアポロ宇宙船発射の場面など、よくここまで撮れたなと感心するほどの出来になっています。

はっきり言ってしまえば、普通の人間かと思った?残念、宇宙人でしたという出落ち的なインパクトを延々とやり続けているだけのシリーズで、そういう意味での退屈感は否定のしようもないのですが、今作に関して言えば時間移動や時間に対する干渉という概念を取り入れたり、あるいはJとKの意外でちょっと感動的な関係を描いたりと、なかなかの意欲作でもあり、これはこれで悪くないというところにまではもっていけていると感じました。





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2012年02月27日

マイウェイ 12,000キロの真実

鑑賞映画館:TOHOシネマズ伊丹
スクリーン5
鑑賞日時:1月14日
評価:B

原題:마이웨이
製作:2011年 韓国
監督:カン・ジェギュ
出演:
オダギリジョー
チャン・ドンゴン
ファン・ビンビン
チャン・ドンゴン
キム・イングォン
夏八木勲
鶴見辰吾
山本太郎
佐野史郎

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※ネタバレを含む場合があります。

この映画は、日本統治下の朝鮮で出会い、立場の違いから不幸な別れ方と再開をはたした二人が、ソ連、そしてドイツへと渡っていく数奇な運命の中で友情を育んでいく姿を描いたものです。
史実をもとにした映画ということになってはいますが、その史実というのも当時の写真に東洋人が写っていたという程度の怪しげなもので、ほぼ完全にフィクションの作品です。

正直言って粗は多い映画です。
まだ若い兄ちゃんがいきなり大佐になってしまうことを始めとして不正確な描写はいくらでもありますし、韓国映画ということもあって日本軍の酷さを必要以上に描いている感は否めません。
また、パルチザンの中国人女性が途中でやたらと目立つ位置に登場するのですが、一場面だけのちょい役としてはあまりにも引っ張りすぎですし、では何か重要な役回りかと言えばそうでもなく、ただストーリーの流れを途切れさせているだけのように思えてしまいます。
戦闘描写にしても、各地の戦場をそれこそ世界的に転戦していく話ですので大きく扱われているのは当然なのですが、本質的に友情を描いた爽やかな話にしては必要以上に残酷な描写が多く陰惨な印象を残してしまうのが残念です。確かに惨い状況の中で育まれる友情というのがテーマではありますし全く描かないというわけにはいかないのもわかるのですが、もう少しオブラートに包んだ方がいいのではと思えるところは多く感じました
ストーリー的には基本的には、色々あったけど最後には真の友人になれたというそれだけのもので色々言う事は無いのですが、ノルマンディで連合軍に捕縛された後はあまりにも取って付けたような印象があり、こんなラストは全く無くして捕縛されたあたりでストーリーを切ってしまうか、あるいは入れるなら入れるでもっときっちり描写して感動的に描くなりしてほしかったように思えます。

色々と書いていますが、決して見どころが無い映画ではありません。
戦闘シーンの迫力は他の戦争映画と比較しても決して引けを取るものではありませんし、爽快感すらあります。
描かれている人間関係も、この手の映画にありがちな○○人=善、○○人=悪というような自民族中心的な視点で単純に描かれているのではなく、その人が属する民族よりもその人が置かれた立場によって卑少に、そして残酷になっていくというところを描いていることは特筆に値します。
そして何より、激動のユーラシア大陸を舞台にし、そこで培われていく友情を描く壮大さ、これだけでも非常に素晴らしいと言えるのです。

正直、もう少し綺麗にまとめられる製作陣だったらこの題材で遥かに面白いものができたのでは、そう思えて仕方ありません。


なお、この映画に関しては小林源文著の劇画「ハッピータイガー」との類似点が指摘され、一部では盗作という話も出ています。
こちらの漫画は第2SS装甲師団「ダスライヒ」所属のティーガーに「福」という字が逆向きに描かれた写真が残されているというところから発想されたフィクションで、大まかな内容はノモンハンに参戦した日本軍士官が負傷して現地に取り残され、現地民として保護されているところをソ連に徴用されて独ソ戦に投入され、その後ドイツに降りティーガーを駆って暴れまわるというストーリーです。
確かに、日本軍士官がノモンハン事件をきっかけに日本軍を離れ、ソ連のデタラメな徴兵によって独ソ戦に投入され、最終的にはドイツ軍の一員として戦うという大きな流れは共通してはいます。
が、逆に言えばその程度の共通点しかありません。

ここで注意すべき点は、どちらもヨーロッパの戦場に東洋人がいたらしいという「史実」を下敷きにして発想されたフィクションだということです。
この「史実」を元にして、小林氏の劇画では武装SSで戦車に乗って戦う日本人戦車乗りを想定して作品を構築し、この映画はノルマンディで捕虜になった日本人の秘話を想定した、それだけのことでしょう。
東洋人がドイツにいたというだけで驚くべき話ですので、フィクションとして再構築するにあたって、ユーラシア大陸の反対側から同盟国たる日本人が数奇な運命の下で連れてこられたという形で膨らませるのは比較的思いつきやすい発想ですし、日本軍の軍人を正規のルートではなく潜りでドイツに渡らせるには、一旦ソ連の支配下に降った上で悪名高いデタラメな徴兵によって独ソ戦に投入され、そこでドイツ軍に合流という流れも自然なものでしょう。
とすると、日本軍を離れるきっかけになるのがノモンハン事件になるのは時期や場所を考えれば必然というものです。
そして、それぞれの戦場で行われている具体的な内容は両者は全く異なるものです。
つまり、指摘されている程度の一致する点が両者で発生していても、それは別々に発想されたものと考えても特に不思議なことではないと言えます。

もちろん、元々史実とは言い難い話ではあり、この映画を製作するにあたって小林氏の劇画を何らかの形で参考にしている可能性はあります。
ですが仮にそうだとしても、背景となる舞台のアイデアはともかく使われている表現も、ストーリーの流れも、描かれているテーマも全く異なったものである以上、少なくとも著作権法で規定されているような著作権の侵害にはあたらないと私は考えます。




posted by lasta at 02:50 | Comment(0) | TrackBack(1) | ま行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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