2013年03月03日

LOOPER/ルーパー




※ネタバレを含む場合があります。


タイムスリップはSFでも定番と言ってもいいネタなせいか、これまで数多くの作品が作られています。
この作品もタイムスリップを大きく扱った作品の一つで、未来から組織によって送られてくる人間を殺すことを生業にしてる主人公が、送られてきた未来の自分を殺し損ねてしまい、そのために組織に追われ…… といった話で、分類上はSFアクションになるかと思います。
未来からやってきたもう1人の自分が、未来世界を牛耳る凶悪犯を幼少のうちの殺害して未来を変えようとするのを止めようというターミネーター的な筋書きにもなっています。

なるほど、プロットには光るものを感じますし、映画の冒頭から中盤にかけての未来から送られてきた自分を殺し損ねた場合に組織がどういう行動に出るか、あるいはその結果としてどういうことになるかを描いた場面はスリリングでよくできていると思えます。
詳述は避けますがオチもなるほどと思えるものです。
出演している人たちもブルース・ウィリスを初め好演しているといって間違いありません。
場面場面の演出も比較的低予算の映画だということを考えれば非常によくできていると言っていいでしょう。
しかし、なんとも微妙な印象が残る映画だというのが素直な感想です。

設定的には、未来世界ですら当たり前のように殺人をやってる連中がタイムマシンなどという上手く使えば何でもできそうな超技術を消したい人間を過去に送り込んで殺させるなどという、あまり効率的とは思えないことに使ってるという時点でかなり疑問があるのですが、まぁこれは作品のただの舞台装置でありあまり難しく考えるところでもないでしょうから別にいいとして、特に感じるのは中盤以降のダラダラした展開です。

確かに最初と最後を激しい場面にして中盤に落ち着いた展開にすることは作劇の手法としてよく使われていることで、それ自体は特に問題ではありません。
しかしこの映画では中盤で農場に落ち着いてからは全く別の映画が始まってしまったように雰囲気が変わってしまいますし、未来の自分の動機や目的がわかってからはほとんど最後のオチのあたりまで場面展開もストーリーの展開も特にあるわけでもなく、淡々と時間だけが流れていく感じになってしまいます。
終盤では少年が持っている超能力に焦点が当てられるのですが、これがまた画面上でびっくりさせるくらいの安っぽい効果しか産んでおらず、全面的に削除してもストーリー的に全く問題ないどころかむしろすっきりまとまってそっちがいいように思えてしまうくらいです。

ラストもやっていることそのものは万人受けはしないだろうとは思えるものの、まぁ理解できる筋書きではあり、これはこれでアリとは思えるのですが、ダラダラした流れのまま無理やりな超能力シーンを挟んで唐突に終わってしまう感じが強く、いったい長い時間をかけて何がやりたかったんだとすら思えてしまうほどです。

思うに、おそらくは映画後半で描かれた農場での対決シーンのイメージが先に監督なり製作者なりにあり、それから未来から来た自分との対決というプロットを作り、さらにそこに超能力だの未来世界でのロマンスだのガンアクションだのといったものをあと先考えずにぶちこんでいった結果、全体にまとまりの悪いものに成り果ててしまったのでしょう。
色々な要素のそれぞれが面白いと思える域に達しているなら全く違う評価になるのでしょうが、そこには達していないとしか思えないのです。

言い換えるなら、思いつくままに入れ込んでいったとしか思えないあまり効果的ではない様々な要素を排除し、20分〜30分の短編…例えば世にも奇妙な物語の1エピソードのような形としてまとめていれば、プロット的にはP.K.ディックの作品的な面白さもあり、かなり面白いものになったのではとすら思えてしまいます。

何にしても、色々な映画の色々な要素を詰め込んで面白いものを作ろうとして破綻した、そんな印象を受けてしまうかなり残念な映画だったというのが私の感想です。





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2013年02月11日

96時間/リベンジ

鑑賞映画館:MOVIXココエあまがさき
シアター10
鑑賞日時:1月20日
評価:B+

原題:Taken 2
製作:2012年 フランス
監督:オリヴィエ・メガトン
出演:
リーアム・ニーソン
マギー・グレイス
ファムケ・ヤンセン
ラデ・シェルベッジア
リーランド・オーサー

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※ネタバレを含む場合があります。

この映画は名優リーアム・ニーソン演じる元スパイが娘を助けるために奮闘するというアクション映画「96時間」の続編で、前作で退治された悪い人たちの家族が逆恨みして襲ってくるところを撃退する話です。

これで完全に終わってしまうくらい中身は…… な映画ですが、見せ場はかなりたっぷりとあり、B級アクション映画としては十分に合格点を出せる映画ではあります。

が、やはり無理に作った続編な感じはかなり強く、展開や設定等は無茶苦茶としか言いようがありません。
このあたりタクシーやトランスポーターと同じく、リュック・ベッソンのいい部分と悪い部分が出てしまった映画のような感じです。

前作はそれなりに面白い映画ではあったのですが、わざわざ蛇足臭の強い続編を作ってしまうのがリュック・ベッソンらしいと言えばらしいところなのかもしれません。





posted by lasta at 21:31 | Comment(0) | TrackBack(3) | 英数・その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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